ゴルフコンペの幹事になったら知っておきたい知識! ぺリア方式・新ペリア方式・新新ペリア方式
ゴルフをしている人なら、ペリア方式という言葉は知っていると思います。
そうです、ゴルフコンペなどでよく使われるハンディキャップ計算方式で、個人の18ホールのラウンドのハンディキャップを算出する計算方法です。
しかし、そのペリア方式には、ペリア方式のほかに、新ペリア方式、新新ペリア方式という、全部で3種類の計算方式があります。
ご存知でしたか?
「それくらい知っているよー」という声が聞こえてきそうですが、では、それぞれの計算方法まで知っていますかと聞かれると、計算方法まで知っているゴルファーは多くないかもしれません。
ペリア方式のペリアってなに?
ペリア方式、新ペリア方式、新新ペリア方式っていうけど、そもそもペリアってどういう意味だろうと思った人もいるのではないでしょうか。
ペリア方式を英語で表記すると、「Peoria system」となります。
注目していただきたいのはペリアの部分で、「Peria」ペリアではなく、「Peoria」ペオリアになっています。
実はペリア方式のペリア(ペオリア)というのは地名なのです。
ペオリアは、アメリカのイリノイ州に実際に存在する地域なのですが、このペオリアという町にあるゴルフ場から生まれた計算方法だと言われています。
なので、ペオリア方式という呼び方が正しいのですが、いつの間にか発音が変化してしまってペリアになっていったと言われています。
地名からきていたのですね。
ペリア方式と新ペリア方式、新新ペリア方式の計算式
ペリアの意味が分かったところで、ペリア方式と新ペリア方式、新新ペリア方式3種類の計算方法について解説していきたいと思います。
基本的に、3つとも計算の考え方は同じで、選択するパーの合計数と、計算の数字が若干違うだけです。
それぞれの計算方式に同じ図を表示し、解説していきたいと思います。
ペリア方式
ペリア方式は、アウトコース、インコースからパーの合計が各コース12、合計24になるように、隠しホール(ハンディキャップを算出するために使うホール)を選びます。
全てのパーでのホールを選択に入れたいので、だいたい、パー3、4、5を1ホールずつ選ぶのが普通です。
ペリア方式の計算方法は、選んだ隠しホールで回った数字を合計し、その合計した数字を3倍します。
そこから、回ったゴルフ場の合計パー数を引きます。
ゴルフ場によっては、パー71、パー72などがあるので注意してください。
その数字に0.8を掛けます。
出た数字が、その人のハンディキャップになりますから、実際に18ホールを回った数字からハンディキャップを引いた数字がネットスコアとなり成績に反映されます。
ラウンドスコアA | ラウンドスコアB | |
隠しホールのアウトスコア | 5+4+5=14 | 5+3+5=13 |
隠しホールのインコース | 5+5+3=14 | 6+4+4=14 |
アウトとインのスコア合計 | 14+14=28 | 13+14=27 |
合計を3倍する | 28×3=84 | 27×3=81 |
回ったゴルフ場の合計パーを引く | 84-72=12 | 81-72=9 |
0.8を掛ける(これがハンディキャップとなる) | 12×0.8=9.6 | 9×0.8=7.2 |
ラウンドスコアからハンディキャップを引く | 86-9.6=76.4 | 83-7.2=75.8 |
上記の場合は、ラウンドBの選手が上位にきます。
新ペリア方式
新ペリア方式は、アウトコース、インコースからパーの合計が各コース24、合計48になるように隠しホール(ハンディキャップを算出するために使うホール)を選びます。
基本的にはパー3、パー4×4、パー5を1ホールずつ選ぶのが普通です。
あとの計算方法は同じですが、ペリア方式の計算方法との違いは、合計した数字を1.5倍にすることです。
ラウンドスコアA | ラウンドスコアB | |
隠しホールのアウトスコア | 6+6+5+3+5+4=29 | 5+5+5+3+5+4=27 |
隠しホールのインコース | 4+3+5+5+6+6=29 | 4+4+3+4+6+6=27 |
アウトとインのスコア合計 | 29+29=58 | 27+27=54 |
合計を1.5倍する | 58×1.5=87 | 54×1.5=81 |
回ったゴルフ場の合計パーを引く | 87-72=15 | 81-72=9 |
0.8を掛ける(これがハンディキャップとなる) | 15×0.8=12.0 | 9×0.8=7.2 |
ラウンドスコアからハンディキャップを引く | 87-12.0=75.0 | 83-7.2=75.8 |
上記の場合は、ラウンドAの選手が上位にきます。
この新ペリア方式は、ダブルペリア方式とも呼ばれており、どちらかというとダブルペリア方式と呼ばれることが多いです。
隠しホールの合計数がペリア方式の倍(ダブル)なので、ダブルペリア方式と呼ばれます。
たまに新ペリア方式とダブルペリア方式と新新ペリア方式を混同される人がおられますが、上記のような解釈をしておけば、迷うことはないと思います。
新新ペリア方式
新ペリア方式は、アウトコース、インコースからパーの合計が各コース18、合計36になるように、隠しホール(ハンディキャップを算出するために使うホール)を選びます。
あとの計算方法は同じですが、他のペリア方式の計算方法との違いは、合計した数字を2倍にすることです。
ラウンドスコアA | ラウンドスコアB | |
隠しホールのアウトスコア | 6+5+4+5=20 | 5+5+4+5=19 |
隠しホールのインコース | 5+6+3+5+6=25 | 6+5+4+3+6=24 |
アウトとインのスコア合計 | 20+25=45 | 19+24=43 |
合計を2倍する | 45×2=90 | 43×2=86 |
回ったゴルフ場の合計パーを引く | 90-72=18 | 86-72=14 |
0.8を掛ける(これがハンディキャップとなる) | 18×0.8=14.4 | 14×0.8=11.2 |
ラウンドスコアからハンディキャップを引く | 87-14.4=72.6 | 83-11.2=71.8 |
上記の場合は、ラウンドAの選手が上位にきます。
この新新ペリア方式は、ペリア方式の中でも一番新しいハンディキャップ計算方法ですが、あまり使われていません。
その理由は、以下のような理由です。
- 新ペリア方式が長く使われていること
- 隠しホールが多い方が面白い
- アウトとインの隠しホールの数(パーの数)同じ
新新ペリア方式は、アウトコースとインコースの隠しホールの数と合計数が変わる場合があります。
長く新ペリアを使っているゴルフコンペやゴルファーにとっては、しっくりこないからなのではないでしょうか。
ハンディキャップの計算は、通常ゴルフ場のスタッフに依頼します。
ゴルフ場のスタッフの人に聞いたことがありますが、計算自体はパソコンに入っているので、スコアを入力すれば自動的に計算をしてくれますが、新新ペリア方式を使用してハンディキャップを依頼してくるコンペは、皆無に等しいそうです。
ぺリア方式・新ペリア方式・新新ペリア方式 好きな計算方法でコンペを盛り上げよう!
いつもパソコンにスコアを入力しているようなゴルフ場のスタッフでも、案外ペリアの意味や計算方法は知らないみたいです。
いつも同じ計算方法でもわかりやすいですが、奇数月(奇数回)開催は新ペリア、偶数月(偶数回)開催は新新ペリア方式でというように、その時々に応じて変えるのも楽しいかもしれません。
ゴルフコンペは参加するプレーヤ全員が楽しめるようにするのも、ゴルフコンペが長続きさせるひとつの要因です。
ハンディキャップ計算方法もそのひとつです。
今日紹介した方式のほかにもハンディキャップ計算方法はいろいろとありますので、全員が楽しめる方法で開催してください。
計算方法まで知らなくても良いのですが、知らないより知っていた方がいいに決まっていますし、もし誰かに聞かれたときに答えられたら、もの知りゴルファーって感じで、ちょっと優越感があるじゃないですか。
では、いってみましょう。